徘徊」は認知症の人にとって目的と理由がある
今回は「徘徊」について投稿します。
見当識障害や記憶障害などの中核症状出現の影響や、ストレスや不安などが重なって、絶えず歩き回る「徘徊」が起こることがあります。徘徊という言葉を辞書で引くと「目的もなくうろつき回ること」と書いてあります。しかし、認知症の方が行う徘徊の多くは、はっきりとした「目的」があります。
確かに一部の徘徊には特に目的らしいものが見当たりませんが、それはそれで人間的な行為だといえます。
出て行く認知症の方は、ここが自分のいるべき場所ではないと感じているのです。それを教える非言語的な訴えが徘徊ですので、介護者はそのたびにケアを見直さなければなりません。
ユマニチュードを実践している釧路市のグループホームの職員さん達は、徘徊をしている利用者さんに対して、「行動を抑止することはストレスになる」と考えており、リスクがないように配慮しつつ、気持ちに寄り添いながら対応しています